人間万事塞翁が馬

主に観劇の感想を、言いたいことだけ。

ヴェラキッカ 1

TRUMPシリーズ最新作ヴェラキッカ、観てきました。

うん、ヴェr、なにそれ?と思いましたが、美弥るりかさん宝塚退団後初主演ミュージカルってことで、一発美を浴びてこようかなと。友人がチケット取ってくれたので、ありがてーありがてーと観に行ったわけです。

 

まずね、INTO THE WOODS観たの、前日の夜だったわけで。二日連続のミュージカル鑑賞で頭整理し切れるかなと思っていましたが、、昨日観たのはなんだったのかと思うくらいのヴェラキッカの圧倒的満足度。

正直ちょっとイントゥザウッズの口コミ不安な声が多くて、観終わった時、なーんだそこまでじゃないじゃん、まあこんなもんじゃん、と安堵していた部分があったのです。感想もさらっと書き終えることが出来たのです。自分の中でとんとん簡単に消化していました。とっても胃に優しい。

そこへきて、本日のヴェラキッカは、やばい。やばい。語彙力がないのは昨日の王子2人だけでは無かったようです。全員歌うま。お歌、迫力、やぼうございました。頭の中で曲の再生が止まらない。そうそうミュージカル観た後の余韻てこれだよ、、!って浸りに浸っています。味が濃い、胃に優しくない、胃もたれはし、てないけど、なんならしたいくらいのミュージカルでした。

 

私的に満足度が高いミュージカルって、観ている最中に脳内がうるさいのかなって気付きました。あ、キューティクル美しい、ってかこの動きもはや群舞?え、ちょっと今の説明もうちょっとゆっくり言ってくれないと付いてけない。そしてこの人、地元の先輩に似てない?美弥様前もどっかでそんなこと言ってたね?と突っ込み、感動し、困惑し、大いに脳内で目の前で起きている事態を捉えようと躍起になっているわけです。割と関係ないこと考えてますが、それでもめちゃくちゃのめり込んでいるのです。

イントゥザウッズも決して悪かったわけではないのですが、ほほーん?とただストーリーを飲み込んでいる時間がなぜか長かったので、ふーんと終了してしまいました。どこから来るのかこの違いは、、、お歌の力、かな、?

 

正直、この舞台を見るまで、ヴェラキッカなめてたとこあって。あらすじ読んでみても、吸血種とか、ヴェラキッカ家の家訓はノラを愛すること、とかなーに言ってんだい、と。こちらにもわかる言語で話しなさいよってちょっとはすに構えてたっていうか。公開されてるビジュアルも極彩色強めで、美弥様が美しい以外なんにも伝わらないじゃないって。

ねー。ごめんなさい。完敗です。疑ってすみませんでした。

なぜか受け入れてしまったのです。この世界観を。すんなり受け入れられてしまったのです。それは美弥様の圧倒的説得力と、全員のとんでもない歌唱力のせいでしょうか。愛とか共同幻想とか繭期とか普通に言えちゃう。今やもう愛してる愛してないの次元で物事考えちゃう。

TRUMPシリーズすげー。というかヴェラキッカすげー。なんか、勿体無いなって。こんなに素人を大感動させるミュージカルなのに、上演期間短いし、劇場もブリリアだし。なーんか一見さんお断りのプロモーションで、無駄に新規顧客減らしちゃってない?って。人にお薦めするかって言ったら、私は間違いなく強火でお薦めします。いいから騙されたと思って観ろ!!Blu-ray先行予約申し込んじゃったから貸すから!!でもTRUMPシリーズ他のも観るかって訊かれたら、やっぱちょっと二の足踏んじゃいますけどね。とにかくヴェラキッカは凄かったー。

 

詳しい内容以外で、劇場で気になったのは客層。美弥様のファンが多めでしたね。馴染みのヅカオタの匂いがぷんぷんしてました。あとはTRUMPシリーズのファンでしょうか。

クライマックスはお客さんの涙からの鼻をすする音があちらこちらから聞こえてきました。残念ながら私の心の琴線には触れてこなかったので私はノーハンカチでしたが。あと皆さん何で泣いてらっしゃるのか解説して欲しかった部分も正直ありますね。いじらしいのはタイミング。美弥様が舞台に出てるときはみんな小さく遠慮がちに、ずっ!てするんですが、場面が決着して暗転した瞬間、堰を切ったようにずるずるずるー!と大合唱でちょっと笑っちゃいました。わかる。我慢してたんだよね。美弥様の前では泣かない、音立てないってね。暗くなったら想いが溢れちゃってね。美弥様を愛するものとして、きっちり節度を守るファンの皆さんが愛おしく思えました。

 

本編気になった場面の感想は次回で。